オリンピック競技に選ばれたスポーツクライミングについて解説

クライミングに関するあれこれ
スポーツクライミング

スポーツクライミングは、垂直にそり立つ壁を登る競技で、カラフルなホールドが配された壁を自身の体ひとつで登るスポーツです。スポーツクライミングには3つの種目があります。それぞれの種目のルールや見どころを解説します。

もちろんです!スポーツクライミングの「リード (Lead Climbing)」について、ルールや見どころ、魅力を詳しく説明します。

リード (Lead Climbing) とは?

リードはスポーツクライミングの中で最も古い歴史を持つ種目で、ロープで安全が確保された競技者が十数メートルの壁に設定されたコースを登り、その到達高度を競う競技です。

特徴としては最も長い距離を登る種目であるため、「持久力」が勝敗を分ける重要な要素です。

また、最初から最後まで全力で登り続けられる距離ではないため、最小限の力で重力に打ち勝ち自身の高度を上げていく「テクニック」や、無駄な動きを省き長い距離の中で自身の動きをいかにコントロールしていくかなどの「戦略性」も問われる種目となっています。

リードの競技方法

  • リードクライミングは高さ12メートル以上の壁で、最長60手程度のコースをどこまで登ることができるかを競う種目です。
  • 選手はロープの繋がったハーネスを装着し、途中の確保支点にロープをかけることで安全を確保しながら登り、最後の支点にロープをかけると完登と見なされます。
  • 一般的には予選、準決勝、決勝の3ラウンドで行われ、予選では2本、準決勝と決勝では1本のコースにそれぞれ1回のみトライできます。
  • 競技の制限時間は1本のルートにつき6分間となります。
  • 順位は、各選手の獲得高度(どの高さまで登ることができたか)で決まり、墜落・時間切れ・反則をした時点での高度が獲得高度となります。
  • もし獲得高度の同じ選手がいた場合にはカウントバック(前ラウンドでの順位が高い選手を優先する仕組み)が適用され、それでも同順位の場合は獲得高度までのタイムが短い選手が上位となります。

リードの見どころ

リードは完登する選手が少なく、6分の制限時間内に12mの壁に挑む難易度が高いスポーツクライミング種目です。少しでも高い到達点を求め、持久力が求められる中、落ちてしまったらそこで競技終了という、緊張感が魅力です。リードだけでなく、スポーツクライミング全般の見どころとして、ホールドと呼ばれるカラフルな突起物も挙げられます。

スポーツクライミングは、初心者からトップアスリートまで楽しめる競技であり、公共施設やクライミングジムで体験できます。国内外の大会も盛んに開催されており、YouTubeなどで見ることが出来ます。

ボルダリングとは?

ボルダリングは、クライミングの一種で、最低限の道具(クライミングシューズとチョーク)を使って岩や人工の壁面を登るスポーツです。 このスポーツは、ロープやハーネスを必要としないため、手軽で安価な運動として人気です。

ボルダリング

ボルダリングの競技方法

ボルダリングは、高さ5メートル以下程度の壁に設定された複数のボルダー(コース)を、制限時間内にいくつ登れたかを競う競技です。 選手は安全器具を装着せずに登り、地面には落下時の衝撃を吸収するマットが敷かれています。

以下に一般的な国際大会でのボルダリング競技方法を詳しく説明します。

  1. 予選、準決勝、決勝の3ラウンド:
    • ボルダリング競技は予選、準決勝、決勝の3つのラウンドで行われます。
    • 予選では5本のボルダー(コース)、準決勝と決勝では4本のボルダーが設定されています。
  2. トライの回数:
    • 選手は各ボルダーに対して何度でもトライできます。
    • 制限時間内であれば、同じボルダーに何度でも挑戦できます。
  3. 制限時間:
    • 予選と準決勝は各ボルダーに5分間の制限時間が設けられています。
    • 決勝は各ボルダーに4分間の制限時間で競技が行われます。
  4. 完登とゾーン獲得:
    • 選手はボルダーを登り、トップホールド(ゴールホールド)を両手で触り、安定した姿勢を取ると完登とみなされます。
    • ゾーン獲得は、ボルダーの一部の高度に到達した場合に与えられるポイントです。
  5. 順位の決定:
    • 順位は「完登ボルダー数」で決まり、同数の場合は「ゾーン獲得数」で順位が決まります。
    • もし同じであった場合は「完登に要したアテンプト」「ゾーン獲得に要したアテンプト」の順番で順位が決定されます。
    • これらも同じであった場合は準決勝の順位を考慮するカウントバックが適用されます。

ボルダリングは、頭脳戦とアクロバティックな動きが求められるスポーツであり、成功体験と達成感を味わえる魅力があります。

ボルダリングの見どころ

ボルダリング競技の観戦は非常にエキサイティングで、見どころがたくさんあります。ここにいくつかのポイントを挙げてみますね:

  1. 難易度の高い課題: ボルダリングの競技場では、さまざまな難易度の課題(ルート)が設定されています。競技者たちはその課題を解決するために様々な戦略を考え、挑戦します。彼らがどのように課題に取り組むかを見るのは楽しいですし、その挑戦の過程で彼らの技術や創造性が光ります。
  2. 競技者の身体能力: ボルダリングは、身体的な力だけでなく、柔軟性やバランス感覚、そして戦略的な考え方も必要とする競技です。競技者がどのように壁を攻略するか、そして彼らがその場でどのように問題を解決するかを見るのは非常に興味深いです。
  3. 緊張感とスリル: ボルダリングは一発勝負の競技です。競技者は限られた時間内に課題を解決しなければなりません。彼らが最後の一瞬で課題をクリアするかどうかを見守るのは、非常に緊張感があり、スリリングです。
  4. 競技者同士の競い合い: ボルダリングは個人競技ですが、競技者同士がお互いに刺激し合い、高いレベルでの競い合いが見られます。特にファイナルラウンドでは、トップ選手たちが真剣勝負を繰り広げる姿が見どころです。
  5. 雰囲気とコミュニティ: ボルダリングの競技場では、観客も競技者も一体となって熱気に包まれます。競技者の挑戦を応援し、彼らが成功した時の歓喜や失敗した時の励ましを共有することができます。

これらはボルダリング競技の観戦の見どころの一部ですが、実際に現場で体験するとさらに楽しいことでしょう!

スポーツクライミングのスピード競技は、高さ15メートルの壁をどれだけ速く登れるかを競うフォーマットです。以下にスピードクライミングについて詳しく説明します。

スピードクライミングとは?

スピードクライミングは、スポーツクライミングの3つの競技のうちの1つで、高さ15メートルの壁を競技者がどれだけ速く登り切れるかを競います。この競技は、確実にホールドをつかむ正確さと瞬発力が要求され、驚異的なスピードで壁を登り切ることが求められます。

男子世界記録保持者のサミュエル・ワトソン(写真:© Kazushige Nakajima / IFSC)

女子世界記録保持者のアレクサンドラ・ミロスラフ(写真:Dimitris Tosidis / IFSC)

スピードの競技方法

  • 2人の選手が同時に競い合います。
  • 高さ15メートルの壁を登り切る速さを競います。
  • 壁のホールド(突起物)の配列は世界共通で決まっています。
  • フライングは1回で失格となります。
  • 予選では各選手が2本を登り、速い方のタイムで順位を競いますが、決勝はトーナメント方式で1トライのみです。

見どころ

  • 男子世界記録は4秒79、女子世界記録は6秒24です。世界トップ選手たちはわずか数秒で壁を駆け上ります。
  • スピードクライミングは、驚異的な身体能力と集中力が求められる競技です。高い身体能力と正確な判断力が必要であり、瞬時のリアクションが成功への鍵となります。

スポーツクライミングは、パリ2024オリンピックでもスピード種目とボルダー&リード複合種目の2種目で競い合われる予定です。

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The IFSC is the world governing body of Sport Climbing. After being voted in at the 129th IOC Session in Rio de Janeiro, Brazil, Sport Climbing made its Olympicもっと読む...

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