【必見】初めての起業で従業員を雇用する際の手続き完全ガイド

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従業員を雇用する際の手続きは、ビジネスオーナーにとって非常に重要です。この記事では、従業員を雇用する際に必要な手続きについて詳しく説明します。これらの手続きを適切に実行することで、法的トラブルを避け、雇用者としての責任を果たすことができます。

  1. 労働法の把握 まずはじめに、ビジネスオーナーは労働法を理解する必要があります。労働法には、従業員に対して義務付けられた最低賃金、労働時間、残業手当などの規定が含まれています。ビジネスオーナーは、これらの規定に従い、従業員に公正な労働条件を提供するように努める必要があります。
  2. 社会保険の加入 従業員を雇用する場合、ビジネスオーナーは社会保険に加入する必要があります。社会保険には、健康保険、厚生年金保険、雇用保険が含まれます。加入手続きは、厚生労働省のウェブサイトから行うことができます。
  3. 労働契約書の作成 従業員を雇用する場合、労働契約書を作成する必要があります。労働契約書には、従業員の雇用条件、給与、勤務時間、休暇、退職条件などが記載されます。労働契約書は、ビジネスオーナーと従業員の双方にとって法的な保護を提供します。

ここだけは押さえておきたい労働基準法

従業員を雇用する際の労働時間について

従業員を雇用する際には、適切な労働時間を設定することが大切です。従業員の健康やモチベーションを維持し、生産性を高めるためには、法律に基づいた適正な労働時間を守ることが必要です。以下では、従業員を雇用する際の労働時間についてまとめました。

  1. 労働基準法の規定 労働基準法には、1日あたりの労働時間、週あたりの労働時間、休憩時間、休日など、従業員の労働に関する規定が定められています。これらの規定に基づいて、適正な労働時間を設定し、守ることが求められます。
    • 1日あたりの労働時間は8時間、週あたりの労働時間は40時間。これを法定労働時間といい、この時間を超えると時間外労働となり管轄の労働基準監督署に36協定(時間外労働・休日労働に関する協定届)を届け出なければならない
    • 労働法によって、労働時間が6時間を超える場合には、必ず休憩時間を設けることが義務付けられています。休憩時間の決まりは以下のとおりです。
      • 休憩時間の長さ 労働時間が6時間以上8時間未満の場合は、45分以上の休憩を与える必要があります。労働時間が8時間以上の場合は、60分以上の休憩を与える必要があります。
      • 休憩時間の設定時期 休憩時間は労働時間の中間に1回以上、休憩を設ける必要があります。ただし、労働者と事業主で別途合意がある場合は、この限りではありません。
      • 休憩時間中の取り扱い 休憩時間中は、従業員は自由に過ごすことができます。ただし、仕事に関係する行為や用事を行っている場合は、休憩時間とはみなされません。例えば、電話番を頼んだりした場合は休憩とはみなされませんので注意が必要です。
      • 休憩時間の支払い 休憩時間中は、労働者に対して給与を支払う必要はありません。
    • 休日について、原則、週に1日は休日を与えなければなりません。しかし変形労働時間制を導入している場合はこの限りではございません。変形労働時間制には下記などがございます。
      • 1ヵ月又は1年単位の変形労働時間制
      • フレックスタイム制
  2. 割増賃金 労働者が法定労働時間を超過した場合や、休日出勤や深夜勤務など特定の労働に従事した場合に支払われる追加の賃金のことです。
    • 【法定労働時間外の割増賃金】法定労働時間とは、1日8時間、週40時間とされています。これを超過した場合には、超過分に対して割増賃金が支払われます。割増率は、以下の通りです。
      • 法定労働時間超過分 25%増
      • 時間外労働のうち深夜労働 25%増
      • 時間外労働のうち休日労働 35%増
    • 【深夜勤務の割増賃金】労働者が22時から5時までの間に勤務した場合には、深夜割増賃金が支払われます。割増率は、以下の通りです。
      • 22時から5時までの間の勤務 25%増
    • 【休日勤務の割増賃金】休日出勤を命じられた場合には、休日割増賃金が支払われます。割増率は、以下の通りです。
      • 法定休日出勤 35%増
  3. 労働時間管理のツール 従業員の労働時間を正確に管理するために、タイムカードや勤怠管理システムなど、様々なツールがあります。これらのツールを活用することで、従業員の労働時間を管理することが容易になります。

以上が、従業員を雇用する際の労働時間についてのまとめです。適正な労働時間を守ることで、従業員の健康維持やモチベーション維持につながり、企業の発展にもつながることが期待できます。

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勤怠システムと給与計算システムは自社の形態にあったものが必要です。出来れば年末調整などの機能もあるものをおすすめします。給与計算については難しいため自分で勉強する時間がない方は専門の社会保険労務士などに委託しましょう。


地域別最低賃金について

下記サイトで最低賃金がいくらなのか確認して給与を決めることが重要です。また最低賃金は毎年10月に変更されることが多いため毎年確認する必要があります。

地域別最低賃金の全国一覧

ここだけは押さえておきたい労働保険と社会保険

労働保険について

労働保険とは、労働保険とは、労働者が労働災害に遭った場合に、一定の給付金を支給する、労働者災害補償保険(一般に「労災保険」といいます。) と、労働者が失業した場合などに一定の給付金を支給する雇用保険とを総称した言葉です。

労働者災害補償保険

  • 労災保険制度は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の傷病等に対して必要な保険給付を行い、あわせて被災労働者の社会復帰の促進等の事業を行う制度です。その費用は、原則として事業主の負担する保険料によってまかなわれています。
  • 労災保険は、原則として 一人でも労働者を使用する事業は、業種の規模の如何を問わず、すべてに適用されます。なお、労災保険における労働者とは、「職業の種類を問わず、事業に使用される者で、賃金を支払われる者」をいい、 労働者であればアルバイトやパートタイマー等の雇用形態は関係ありません
【事業所の所在地を管轄する労働基準監督署に届け出る手続き】

1 労働保険 保険関係成立届

※従業員(パート、アルバイトにも適用)を 1 人でも雇い入れた場合に手続が必要です。

提出期限:保険関係が成立した日の翌日から起算して 10 日以内

添付:<法人>会社の登記簿謄本 <個人事業主>住民票

備考:事業の種類により保険料率が異なります。(不明のときは基準監督署に確認してください)

2 労働保険 概算保険料申告書

提出期限:保険関係が成立した日の翌日から起算して 50 日以内

※概算保険料の納付も必要となります。

提出先:労働基準監督署

※納付金がある時は日本銀行(代理店、銀行、郵便局)でも可

3 適用事業報告書

提出期限:事業開始後遅滞なく

提出先:労働基準監督署

※労働基準法の適用を受ける事業所となったとき(業種を問わず、労働者を使用するに至ったとき)に提出します。

雇用保険法

雇用保険においては、労働者を雇用する事業は、その業種、規模等を問わず、すべて適用事業であり、当然に雇用保険の適用を受け、また、適用事業に雇用される労働者は雇用保険の被保険者となります。

事業所の所在地を管轄する公共職業安定所に届け出る手続き

1 雇用保険 適用事業所設置届

提出期限:適用事業に該当した日の翌日から 10 日以内。労働基準監督署へ労働保険の保険成立届を提出した後直ちに
届け出てください。
添付:労働基準監督署に提出し、労働保険番号を付与・返却された「保険関係成立届」(事業主控)のコピー
<法人>会社の登録事項証明書 <個人事業主>事業許可証、登録証など

2 雇用保険 被保険者資格取得届

次の (1) 及び (2) のいずれにも該当するときは、雇用保険の被保険者となりますので、事業主は必ず「雇用保険被保険者資格取得届」(以下「資格取得届」といいます。)を事業所の所在地を管轄する公共職業安定所(ハローワーク)に、被保険者となった日の属する月の翌月 10 日までに提出してください。

  1. 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。具体的には、次のいずれかに該当する場合をいいます。
    • 期間の定めがなく雇用される場合
    • 雇用期間が31日以上である場合
    • 雇用契約に更新規定があり、31日未満での雇止めの明示がない場合
    • 雇用契約に更新規定はないが同様の雇用契約により雇用された労働者が31日以上雇用された実績がある場合 ( 注 )
      [(注)当初の雇入時には31日以上雇用されることが見込まれない場合であってもその後、31日以上雇用されることが見込まれることとなった場合には、その時点から雇用保険が適用されます。]
  2. 1週間の所定労働時間が 20 時間以上であること。

社会保険

社会保険とは、日本の社会保障制度の一つで、健康保険と厚生年金保険の2つがあります。この記事では、社会保険についてわかりやすく簡単にまとめます。

まずは社会保険に加入について、ボルダリングジムは従業員が5名以下であれば任意適用事業所となるため社会保険に加入するか検討しましょう。

強制適用事業所

法律によって、社会保険への加入が必須と定められている事業所です。そのため、使用者などの意思に関係なく、下記条件に該当すれば必ず加入が必要です。社会保険の種類によって、若干条件が異なるので注意しましょう。

  • 農林漁業、サービス業など以外で常時5人以上の従業員がいる事業所
  • 国、地方公共団体、法人で、常時従業員を使用する事業所

任意適用事業所

強制適用事務所に該当しない事業所でも従業員の半分以上が加入同意した場合、適用事業所となり社会保険へ加入することができます。任意適用事業所となるためには、事業主が事務センター(年金事務所)で手続きをする必要があります。

  • 農林漁業、サービス業などで、常時従業員を使用する事業所

【まとめ】

社会保険の強制適用事業所と任意適用事業所には、それぞれ違いがあります。強制適用事業所では、労働者に対して社会保険に加入することが義務付けられています。任意適用事業所では、労働者に対して社会保険に加入することが自由

社会保険に加入したら従業員が健康保険・厚生年金保険の加入条件に該当するか判断

社会保険加入条件

社会保険は正社員として、常時雇用されている従業員または、所定労働時間及び日数が、正社員の4分の3以上である場合は加入は必須となります。

また、下記の条件を満たすパートやアルバイトの従業員に加入が義務付けられています。

  • 週の所定労働時間が20時間以上
  • 2ヵ月を超える雇用の見込みがある
  • 月額賃金(所定)が8.8万円以上
  • 学生以外(定時制や夜学等を除く)
  • 従業員が101人以上の事業所に勤めている

適用となる事業所規模が令和6年10月にはさらに51名以上へ変更となるため、注意しましょう。

社会保険に加入する場合は『健康保険 厚生年金保険 被保険者資格取得届』を届け出ましょう。

https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/todokesho/hihokensha/20140718.files/0000002415.pdf

社会保険や労働保険は毎年のように法改正などが複雑であり、最新の情報を確認し、正確な情報を得ることが重要です。うっかり誤ったままにしておくことで後から大変な思いをすることもありますので、自信がない方は専門の社会保険労務士などに相談もしくは以来するといいでしょう。

労働保険、社会保険の年間スケジュール

社会保険・労働保険の年間スケジュール

区分いつ手続き
1月年末調整後、従業員に源泉徴収票を配布
労働保険6月労働保険年度更新の準備
労働保険7月7月10日までに労働保険年度更新の提出
社会保険7月算定基礎届の提出(定時改定)
社会保険9月~10月定時改定後の社会保険料の変更
11月従業員への年末調整書類の配布と保険料控除証明書などの準備依頼
12月年末調整

随時発生する手続き

区分いつ手続き
労災保険労働者を雇用したタイミング保険関係成立届
雇用保険労働者を雇用したタイミング雇用保険適用事業所設置届
社会保険社会保険加入の要件発生から5日以内健康保険・厚生年金新規適用届
雇用保険労働者を雇用した日の翌月10日まで雇用保険被保険者資格取得届
社会保険資格取得日から5日以内健康保険厚生年金保険被保険者資格取得届
労災保険残業させる予定がある場合とその後は有効期間ごとに更新36協定
社会保険賞与を支給したら賞与支払届
社会保険給与を改定したら月額変更届の提出
雇用保険社員が退職したら翌月10日まで雇用保険資格取得手続
社会保険被保険者が退職したら5日以内健康保険・厚生年金資格取得手続

上記以外にも従業員が産休に入った際、労災がおりるけがをした場合、私傷病によって欠勤が続いた時などにも手続きが必要な場合があります。

日本年金機構ホームページ

従業員を雇用する際の手続きはすべて専門家にお任せが楽

従業員を雇用する際には、社会保険や労働保険の手続きや法令の遵守など様々な面で知識や経験が必要となります。そこで、社労士に委託することで以下のようなメリットがあります。

  1. 法令遵守の確保 社労士は、労働法規や社会保険・労働保険の制度に精通しており、法令遵守の確保ができます。
  2. 手続きの簡素化 社労士に委託することで、各種手続きの簡素化が可能です。社労士が書類の作成や提出、申請手続きを代行することで、企業は手間や時間を節約できます。
  3. コスト削減 社労士に委託することで、手続きに関するノウハウを有しているため、スムーズな手続きが可能となります。その結果、企業は手数料や遅延料などのコストを削減できます。
  4. 安心・信頼 社労士による適切なアドバイスによって、従業員に対する安心感や信頼感が生まれます。また、万が一問題が生じた場合にも、適切なアドバイスを受けることができます。

以上のような理由から、従業員を雇用する際には、社労士に委託することを検討することをおすすめします。